《論理の結び目/Logic Knot》

MTG(主にパウパー)のメモ帳です。

神河チャンピオンシップ Championship Match: Eli Kassis vs Zach Dunn

アルケミー。

まったく未知のフォーマットが加わったチャンピオンシップも、残すところはあと1試合となった。

大ベテランのイーライ・カッシスと、新鋭のザック・ダンによる決勝。オルゾフ・ベンチャーを操るダンジョン・マスターのカッシスに対し、ダンはマルドゥ・ミッドレンジだ。

Match1

勝戦は「2マッチ先取」で行なわれる。

Game1

先手はザック・ダン。《強迫/Duress》でスタートを切る。《見捨てられた交差路/Forsaken Crossroads》で占術するだけのカッシス。

ダンジョンデッキのカッシスは《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》で《ファンデルヴァーの失われた鉱山/Lost Mine of Phandelver》を探検し始める。《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》でトークンを生むダン。

《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》をプレイするカッシス。ここに2/2がアタックしてくる。怪しいアタックをスルーする。2枚目の《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》でトークンを生むダン。

土地が3枚で止まってしまうが、ダンジョンから宝物トークンを見つけるカッシス。《嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies》で《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》が抜かれる。

ダンは《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》の2章で手札を回転させ、《皇国の地、永岩城/Eiganjo, Seat of the Empire》の魂力で《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》を除去。さらに再びの《強迫/Duress》でカッシスの手札を攻める。今度はダンが《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》をプレイ。カッシスは対応して《キキジキの鏡像/Reflection of Kiki-Jiki》を除去する。

《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》で《ファンデルヴァーの失われた鉱山/Lost Mine of Phandelver》を「踏破」したカッシス。ダンは《穢れた敵対者/Tainted Adversary》を追加するが、ナダールの能力で強化された《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》が止まらず、ダンのライフが7まで落ち込む。追い打ちをかけるように《キキジキの鏡像/Reflection of Kiki-Jiki》を除去する。

なんとか《パワー・ワード・キル/Power Word Kill》で《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を除去し、さらには《婚礼の発表/Wedding Announcement》を引き込んだダン。《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》の攻撃が少しずつカッシスのライフを削る。

《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》の2枚目を引いたカッシスは《嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies》とナダールで攻撃。ナダールは《穢れた敵対者/Tainted Adversary》と相打ちになり、2枚目のナダールが戦場に送られる。

4枚の土地しかないところに《蜘蛛の女王、ロルス/Lolth, Spider Queen》を引いたダン。ゴブリンをチャンプアタックさせ、宝物からロルスを展開。盤面を制圧しにかかる。カッシスは攻撃しないと話が始まらないためナダールと《ファンデルヴァーの失われた鉱山/Lost Mine of Phandelver》を探検したときに手に入れたゴブリン・トークンで攻撃するが、ロルスは落とせない。《急な落下/Precipitous Drop》で《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》を落とし、飛行クロックを消すものの、《婚礼の発表/Wedding Announcement》も裏返り、盤面はより強固に。

4マナの《剛胆な敵対者/Intrepid Adversary》で負けじと場を増強するカッシスに突きつけられるのが《星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostor》! 一挙にアドバンテージに差が付き始める。苦しくなったカッシスは《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》を加えて本体にフルアタックを敢行するが、蜘蛛の群れの前にライフが1残ってしまう。

あまりに遠い1点を守りながら、ダンがGame1を先取した。

Game2

《勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster》で先行を狙うカッシス。続けて《強迫/Duress》。さらに《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》と続ける。

《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》で反撃に出るダン。一方のカッシスは《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》と絶好調だ。ダンも《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を戦場に送り、《消失の詩句/Vanishing Verse》でナダールを除去。

ついにカッシスの《勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster》が動き始めた。さらに《放浪皇/The Wandering Emperor》も加わり、《急な落下/Precipitous Drop》でダンの場を一掃する。

《忘れられた大天使、リーサ/Liesa, Forgotten Archangel》を《ハグラの噛み殺し/Hagra Mauling》、《不笑のソリン/Sorin the Mirthless》は《強迫/Duress》。《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》には《血の長の渇き/Bloodchief's Thirst》。ダンの動きを完封しカッシスがスコアをタイに戻した。

Game3

後手のカッシスが1マリガン。しかし《強迫/Duress》スタートと悪くない。ダンも《嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies》で《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》をはたき落とすが、これは《冥府の掌握/Infernal Grasp》で即退場。

取り戻した《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を場に送るカッシスだが、これは《ポータブル・ホール/Portable Hole》で即除去される。《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》にも《消失の詩句/Vanishing Verse》。

いよいよダンの《忘れられた大天使、リーサ/Liesa, Forgotten Archangel》が登場する。《急な落下/Precipitous Drop》でダメージを抑えるカッシス。ダンジョン踏破してしまえば除去はできるようにしておく。

《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》で攻勢を緩めないダン。カッシスは《聖戦士の奇襲兵/Cathar Commando》で《ポータブル・ホール/Portable Hole》を割り、《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を取り戻した。

《フロスト・ドラゴンの洞窟/Cave of the Frost Dragon》を加えてカッシスのライフを削りにかかる。《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》がダンジョンを踏破し、《忘れられた大天使、リーサ/Liesa, Forgotten Archangel》が除去される。

しかしダンのトップデッキがまたしても《星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostor》! 苦笑いを浮かべるカッシス。この強力なプレインズウォーカーが盤面を封殺し、ダンがMatch1を制した。

カッシス 0-1 ダン

Match2

Game1

後手のダンがマリガン。《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》のお見合いとなる。カッシスの援軍は《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》。

《嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies》で《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》を追放するダン。《冥途灯りの行進/March of Otherworldly Light》で《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を追放するカッシス。負けじとダンも《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》で《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を追放する。

《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》で手札も攻めるカッシス。《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》でトークンを生むダン。ダンの戦場にもクリーチャーが増えてきたが、カッシスの《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》が驚異として場に残り続けている。ダンの残りライフが10を切る。

ダンは《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》の2枚目でこの《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》を追放し、自分の《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》に続け、いよいよクリーチャーの数で上回る。ここで登場するのはカッシスの《放浪皇/The Wandering Emperor》。不利になった盤面をひっくり返せるか?

《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》と《パワー・ワード・キル/Power Word Kill》を構えたカッシスの前に、ダンは攻撃に出ることができない。《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》でカッシスの最後の手札を落とそうとするが、これは《パワー・ワード・キル/Power Word Kill》で《キキジキの鏡像/Reflection of Kiki-Jiki》が除去される。

《放浪皇/The Wandering Emperor》の能力と《ハグラの噛み殺し/Hagra Mauling》で有利な戦闘を続け、いよいよ盤面をひっくり返したカッシス。そのまま手堅くゲームを勝ちきった。

Game2

再び《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》のお見合いスタート。《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》と《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》とお互いマナカーブに沿ったキレイな動きだ。

ダンはさらに《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》でプレッシャーをかける。カッシスは《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》とナダールで《狂える魔道士の迷宮/Dungeon of the Mad Mage》をどんどん進んでいく。ダンのブロックには《放浪皇/The Wandering Emperor》を合わせて、一方的な戦闘で《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》を破壊する。

ダンの《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》も意に介さず、ダンジョンの踏破に向かうカッシス。ダンのライフも削れていく。《狂える魔道士の迷宮/Dungeon of the Mad Mage》がカッシスにアドバンテージを与え、《放浪皇/The Wandering Emperor》は《聖戦士の奇襲兵/Cathar Commando》が守る。

《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》を戦線に加え、Match2をカッシスが取り返した。

カッシス 1-1 ダン

Match3

Game1

三度《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》のお見合いスタート。ダンは《婚礼の発表/Wedding Announcement》でトークンを生成する。《急な落下/Precipitous Drop》で《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を除去するカッシス。

ダンは《強迫/Duress》で《急な落下/Precipitous Drop》を落とし、《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》でプレッシャーをかける。

お互い《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》を出し合う中盤戦。こうなると《婚礼の発表/Wedding Announcement》が強い。カッシスも《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》を戦線に追加し、盤面はどんどん複雑になる。

ナダールに《消失の詩句/Vanishing Verse》が飛び、ここまで冒険を続けた《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》はトークンの群れと相打ちに。カッシスは《放浪皇/The Wandering Emperor》を、ダンは《婚礼の発表/Wedding Announcement》を追加。

ダンは《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》を出すが、《放浪皇/The Wandering Emperor》を対処できない。《消失の詩句/Vanishing Verse》で《婚礼の発表/Wedding Announcement》を追放し、《狂える魔道士の迷宮/Dungeon of the Mad Mage》を踏破したカッシスが、ついに優勝にリーチをかけた。

Game2

先手のダンがマリガン。《嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Lies》で口火を切る。これにはカッシスの《急な落下/Precipitous Drop》。ダンの2の矢は《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》。

カッシスは《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》でダンジョンを冒険したいところだが、《消失の詩句/Vanishing Verse》で追放される。

《キキジキの鏡像/Reflection of Kiki-Jiki》に変身したところで、カッシスの《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》が戦場を一層。

星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostor》が今度はカッシスの戦場に現れる。《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》でこれは退場するが、追放している《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》で《蜘蛛の女王、ロルス/Lolth, Spider Queen》をはたき落とす。

ダンも《ポータブル・ホール/Portable Hole》で《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を追放し、さらなる《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》を追加するが、カッシスのドローは《聖戦士の奇襲兵/Cathar Commando》。《ポータブル・ホール/Portable Hole》を割り、《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》を取り戻す。

さらにカッシスのドローは《放浪皇/The Wandering Emperor》。ザックも《星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostor》で対応するが、これも《血の長の渇き/Bloodchief's Thirst》で致命傷とならない。《狂える魔道士の迷宮/Dungeon of the Mad Mage》がついに踏破される。

《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》にはスタックして《消失の詩句/Vanishing Verse》で《婚礼の発表/Wedding Announcement》を割るが、《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》も追加され、ついに《勝利した冒険者/Triumphant Adventurer》がトリプルブロックで除去される。しかし、《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》がジワジワとダンのライフを削る。

《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》と《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》で《放浪皇/The Wandering Emperor》を落としにかかるが、カッシスも《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》で対応。《放浪皇/The Wandering Emperor》が落ちない。

警戒を持つ侍トークンがついにダンのライフを削りにかかる。ダンも《放浪皇/The Wandering Emperor》を引くが、《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》で不満なタイミングで出さざるを得ない。《放浪皇/The Wandering Emperor》を放置し、残りライフの少ない本体を殴るカッシス。

しかし、ダンも《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》をトップデッキ! 場にはお互いの《放浪皇/The Wandering Emperor》が残る。そうなると《婚礼の発表/Wedding Announcement》が1枚残っているダンが有利か?

カッシスもドローが《無私のパラディン、ナダール/Nadaar, Selfless Paladin》と強い。《街追いの鑑定人/Citystalker Connoisseur》にはスタックで除去。さらに続くドローは《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》! X=3でナダールだけが盤面に残り、ナダールの攻撃でついにダンは《放浪皇/The Wandering Emperor》を失った。

血でルーティングを繰り返すが、解決策は見つからず、ダンは「Good Game」のエモートを送った。

カッシス 2-1 ダン

大ベテランのイーライ・カッシスが神河チャンピオンシップの頂点に立った。おめでとう、イーライ・カッシス!

イーライ・カッシス Win!