イニストラード・チャンピオンシップの決勝は、ドイツのサイモン・ゴーツェンと日本の市川ユウキで争われる。イゼット・フェニックスを乗りこなして勝ち上がってきたゴーツェンと、チームデッキのゴルガリ・フードを託された市川。泣いても笑ってもこれが今日のラストゲーム。笑って終えるのはどちらか?
Match1
決勝戦は「2マッチ先取」で行なわれる。
Game1
先手はゴーツェン。後手の市川がマリガンを選択し、キーカードの《パンくずの道標/Trail of Crumbs》がある6枚をキープする。ゴーツェンは1ターン目に《選択/Opt》し、《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》を展開する。
《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》は変身しないものの、《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》が見えたのでこれを《考慮/Consider》で墓地に落とすゴーツェン。さらに《信仰無き物あさり/Faithless Looting》でドローを進め、《火柱/Pillar of Flame》を《カルニの庭/Khalni Garden》のトークンに撃ち込み《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》が蘇る。市川はその間に《命取りの論争/Deadly Dispute》でドローを進める。
《魔女のかまど/Witch's Oven》と《金のガチョウ/Gilded Goose》を追加した市川に対し、ゴーツェンは《表現の反復/Expressive Iteration》でさらなる《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を手札に加える。《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》は市川の《致命的な一押し/Fatal Push》で退場。
市川は《パンくずの道標/Trail of Crumbs》をプレイ。スタックして《金のガチョウ/Gilded Goose》を《邪悪な熱気/Unholy Heat》で除去するが、市川の手札にはもう1枚の《金のガチョウ/Gilded Goose》が。
《信仰無き物あさり/Faithless Looting》のフラッシュバックから《信仰無き物あさり/Faithless Looting》おかわり。《邪悪な熱気/Unholy Heat》で《金のガチョウ/Gilded Goose》を除去し、2枚目の《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》が蘇る。たまらず片方を《致命的な一押し/Fatal Push》で除去する市川。
ゴーツェンの攻勢は止まらない。《表現の反復/Expressive Iteration》から《約束の終焉/Finale of Promise》で《考慮/Consider》と《信仰無き物あさり/Faithless Looting》をプレイ、除去されたばかりの《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》が蘇る。次のターンには3枚目の《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を素出し。一気にライフを詰めにかかる。
《致命的な一押し/Fatal Push》と食物トークンで延命し、完成した《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》＋《魔女のかまど/Witch's Oven》＋《パンくずの道標/Trail of Crumbs》エンジンを回す。ここで希望の光となる《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》を見つけ出した市川。
しかし、ゴーツェンのドローは無情にも《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》の4枚目。市川のライフがピッタリ0になった。
Game2
《金のガチョウ/Gilded Goose》対《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》の1ターン目。市川は2枚目の土地がなく、食物を生け贄に《パンくずの道標/Trail of Crumbs》をプレイするが、ゴーツェンの《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》も変身しない。
《金のガチョウ/Gilded Goose》が《火柱/Pillar of Flame》され、市川の使えるマナは1マナに。《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》を置いておく。しかしゴーツェンの《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》が《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に変身し一気に攻勢に。さらに《表現の反復/Expressive Iteration》から《選択/Opt》でドローを進める。
ようやく2枚目の土地を引いた市川。《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》を出しつつ《致命的な一押し/Fatal Push》で《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》を除去する。
《選択/Opt》からの《邪悪な熱気/Unholy Heat》、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》で《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を戻そうとするが、これは《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》で追放される。
《弾けるドレイク/Crackling Drake》と《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》の連打で一挙に窮地に陥った市川。食物を生け贄に延命するが、ゴーツェンの2枚目の《弾けるドレイク/Crackling Drake》の2枚目に顔をしかめる。一気にライフがなくなり、Match1をゴーツェンが制した。
ゴーツェン 1-0 市川
Match2
Game1
お互い1マリガンだが、《金のガチョウ/Gilded Goose》と《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》と悪くないスタート。《パンくずの道標/Trail of Crumbs》を追加する市川だが、《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》がさっそく《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に変身し、ドローを進めつつ《消えゆく希望/Fading Hope》を《金のガチョウ/Gilded Goose》に。
《金のガチョウ/Gilded Goose》と《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》で戦線の再構築を図る市川。この《金のガチョウ/Gilded Goose》を《邪悪な熱気/Unholy Heat》で除去するが、《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》をプレイ、さらに《命取りの論争/Deadly Dispute》でドローを進め、《致命的な一押し/Fatal Push》を《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》に。ゴーツェンは《表現の反復/Expressive Iteration》から《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》。
今度は攻勢に立った市川。《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》2枚目を追加し一気にライフを詰めにいく。ゴーツェンの《表現の反復/Expressive Iteration》に解答はなく、このマッチを先取したのは市川となった。
Game2
《金のガチョウ/Gilded Goose》と《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》のお見合い。ゴーツェンは《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》を援軍に送る。
《致命的な一押し/Fatal Push》で《渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer》を除去しつつ、《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》と2枚目の《金のガチョウ/Gilded Goose》と市川、好調な回り。
ゴーツェンの《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》が《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》となり、一挙にクロックが上昇する。《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》から《信仰無き物あさり/Faithless Looting》で昂揚に近づいていく。
《パンくずの道標/Trail of Crumbs》を追加するだけの市川に対して《信仰無き物あさり/Faithless Looting》をフラッシュバックし、《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》が「昂揚」。しかし市川は《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》でサイズを縮め、《金のガチョウ/Gilded Goose》でブロック。
ゴーツェンの《弾けるドレイク/Crackling Drake》がパワー5で登場。これに市川の《定命の槍/Mortality Spear》を《消えゆく希望/Fading Hope》でかわす。市川は《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》の力を借りて相棒の《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》を戦場に追加。しかしゴーツェンは《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》2枚目! 一気にゲームを終わらせにかかる。
《髑髏砕きの一撃/Shatterskull Smashing》で《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》も除去されて、遂に市川のリソースが尽きかける。逆にゴーツェンは《表現の反復/Expressive Iteration》と《信仰無き物あさり/Faithless Looting》の連打で手札を整え《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を復活させようとするが、市川は《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》で封じる。
市川は解決策を引けない。耐えるだけのターンが続く。ゴーツェンは《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》素出しでゲームを終わらせにかかる。
しかし、ここで《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》を引いた市川。盤面を一掃する。ゴーツェンは《弾けるドレイク/Crackling Drake》を出すが、市川は《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》と《魔女のかまど/Witch's Oven》を揃え、《骨の破片/Bone Shards》で《弾けるドレイク/Crackling Drake》を除去。一挙に盤面を逆転した。
《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》がゴーツェンのライフを一瞬で削りとり、《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》が最後のゴールを決めた。
ゴーツェン 1-1 市川
優勝者を決める大一番。最後のマッチまでもつれこんだ。
Match3
Game1
《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》スタートのゴーツェン。市川は《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》で応えるが、ここに《火柱/Pillar of Flame》が当たってしまう。《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》を出すだけでターンを返す市川。
《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》の誘発で《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》が墓地に落ち、《表現の反復/Expressive Iteration》でリソースを稼ぐゴーツェン。
《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》で《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》が流されるが、ゴーツェンは《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を素出し。市川は《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》を手札に加える。さらに《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》と《致命的な一押し/Fatal Push》の合わせ技で《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を一掃。
ゴーツェンは《アゴナスの雄牛/Ox of Agonas》。市川はルールスを場に送るが、これには《邪悪な熱気/Unholy Heat》が飛ぶ。《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》も追加。
ここで《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》で再度盤面をリセットする市川。ゴーツェンは《信仰無き物あさり/Faithless Looting》で新たな《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》を見つける。じわじわ市川のライフを削っていく。
《パンくずの道標/Trail of Crumbs》で食物を出し、《命取りの論争/Deadly Dispute》でドローが進んでいく。《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》も起動し、《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》だけになる。
しかし、ゴーツェンのドローは《表現の反復/Expressive Iteration》! ここでさらなる《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》がめくれ、一気に市川のライフを削る。
《パンくずの道標/Trail of Crumbs》でドローを進める市川。《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》で耐えの姿勢だ。
《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》も加わったゴーツェンの攻撃をなんとか耐えきったかに見えたが、《火柱/Pillar of Flame》が市川の残ったライフを削りきった。
Game2
《よろめく怪異/Shambling Ghast》スタートの市川。《信仰無き物あさり/Faithless Looting》でルーティングするゴーツェン。しかし市川の《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》2枚に対するゴーツェンの解答がない。
《命取りの論争/Deadly Dispute》から《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》、さらなる《命取りの論争/Deadly Dispute》で一挙に《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》が6/6に! これにはゴーツェンも苦笑い。勝負の行方はGame3に委ねられた。
Game3
《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》対《よろめく怪異/Shambling Ghast》だが、《火柱/Pillar of Flame》が《よろめく怪異/Shambling Ghast》の能力を許さない。市川は《致命的な一押し/Fatal Push》で《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》を除去。
《表現の反復/Expressive Iteration》からの《邪悪な熱気/Unholy Heat》で市川の植物トークンを除去するゴーツェン。《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》と《パンくずの道標/Trail of Crumbs》を追加し準備を進める市川。
ゴーツェンは《信仰無き物あさり/Faithless Looting》の連打でドローを進めるが、《弧光のフェニックス/Arclight Phoenix》が見つからない。《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》こそ《火柱/Pillar of Flame》で除去するが、攻め手が一段落してしまう。市川はこの隙に《命取りの論争/Deadly Dispute》と《パンくずの道標/Trail of Crumbs》の2枚目。
ゴーツェンは《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》をプレイするが、市川のリソースは潤沢だ。《致命的な一押し/Fatal Push》で退場させられる。《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》を代わりに送り出すが、市川のライフは遠い。
市川は《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》と《金のガチョウ/Gilded Goose》、《命取りの論争/Deadly Dispute》、さらに《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》と勝利へと近づいていく。
《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》が育ち、《骨の破片/Bone Shards》でゴーツェンの《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》を除去。そして《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》。
ゴーツェンは《弾けるドレイク/Crackling Drake》をブロッカーとして呼ぶが、《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》は2体。市川は慎重に慎重を重ねて《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》で《弾けるドレイク/Crackling Drake》を除去し、ゴーツェンのライフは風前の灯に。
《ドラゴンの怒りの媒介者/Dragon's Rage Channeler》を出すが、ゴーツェンは悟ったような表情だ。《貪欲なるリス/Ravenous Squirrel》と《目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant》が攻撃に向かうと、長かったゲームに終止符が打たれた。
ゴーツェン 1-2 市川
イニストラード・チャンピオンシップの頂点に立ったのは市川ユウキ! おめでとう、市川ユウキ!
市川ユウキ Win!
