《論理の結び目/Logic Knot》

MTG(主にパウパー)のメモ帳です。

『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップ Championship Match: Sam Pardee vs John Girardot

マジックは続く。

先日、マジック・プロリーグが2021-2022シーズンをもって最終シーズンを迎えることが発表された。賛否両論だったことは記憶に新しいことだろう。

だが、プロツアーから続く、世界最高峰の戦いは続いていく。チャンピオンシップと名前を変えても、決勝のテーブルに座るサム・パーディとジョン・ジラルドが、優勝者の称号を懸けて戦うことに、変わりはない。

パーディはプロツアーサンデー2回の強豪だ。対するジラルドはこれが最高峰の大会の初めてのトップ8。ヒストリックの使用デッキはお互い、今大会の勝ち組となったジェスカイ・ターンだ。

Match1

勝戦は「2マッチ先取」で行なわれる。

Game1

先手はパーディ。序盤はゆったりと進む。ジラルドは《マグマ・オパス/Magma Opus》を捨てて宝物を生み出し、パーディは土地をサイクリング。

ジラルドは《プリズマリの命令/Prismari Command》で手札を回転させ、さらに宝物を生み出す。

6ターン目、パーディは《ドワーフの鉱山/Dwarven Mine》からドワーフを生成するが、《不屈の独創力/Indomitable Creativity》は自重。ジラルドは《情報収集/Curate》する。

続くターン、7枚目の土地を引いたパーディはわざと土地を置かずに《時間のねじれ/Time Warp》。ジラルドは《記憶の欠落/Memory Lapse》をプレイ。パーディは改めて7枚目の土地をセット。

《時間のねじれ/Time Warp》を唱えるジラルド。これを通すパーディ。追加のターンを得たジラルドだが、有効なカードが引けない。もう一度《時間のねじれ/Time Warp》を唱える。

《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》を《時間のねじれ/Time Warp》で再び唱えようとするジラルド。これを《記憶の欠落/Memory Lapse》するが、ジラルドの最後の手札はもう1枚の《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》。《マグマ・オパス/Magma Opus》でパーディのドワーフトークンを処理する。

お返しとばかりに《時間のねじれ/Time Warp》で追加ターンを得、さらなる《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で追加ターンを得るパーディ。

パーディの場に《ヴェロマカス・ロアホールド/Velomachus Lorehold》が現れる。能力で《時間のねじれ/Time Warp》がめくれる。さらに《時間のねじれ/Time Warp》。さらに《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》。4回のロアホールドの攻撃でジラルドのライフはゼロになった。

Game2

お互い《ヴェロマカス・ロアホールド/Velomachus Lorehold》と《不屈の独創力/Indomitable Creativity》をサイドアウトし、コントロールデッキとなったサイドボード後。1本目を取られたジラルドが後手を選択した。パーディはマリガン後、《マグマ・オパス/Magma Opus》を捨てて宝物を生成する。

《サメ台風/Shark Typhoon》で1/1のサメをクロックとして用意するパーディ。ジラルドは宝物を《プリズマリの命令/Prismari Command》で割り、自分の場に宝物を生成する。

パーディは《時間のねじれ/Time Warp》をプレイするが、これはジラルドの《神秘の論争/Mystical Dispute》。返しに《プリズマリの命令/Prismari Command》で手札をさらに回転させる。

《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で《マグマ・オパス/Magma Opus》を唱えるパーディだが、これには再びの《神秘の論争/Mystical Dispute》。さらに《終局の始まり/Commence the Endgame》で一挙にクロックを増強する。パーディは《プリズマリの命令/Prismari Command》で手札を回転。

ジラルドのX=5の《サメ台風/Shark Typhoon》が吹き荒れる。《危険な航海/Perilous Voyage》でこのサメは対処されるが、ゾンビとドワーフがパーディのライフを削る。

《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で《時間のねじれ/Time Warp》を選択するジラルド。パーディは《渦まく知識/Brainstorm》を唱えるが、これに対する解答はなく、ジラルドがGame2を取り返した。

Game3

パーディは先手を選択。《マグマ・オパス/Magma Opus》で宝物を生成する立ち上がり。4ターン目に《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で《マグマ・オパス/Magma Opus》。ジラルドは《神秘の論争/Mystical Dispute》しようとするが、パーディも《神秘の論争/Mystical Dispute》で追いかける。《マグマ・オパス/Magma Opus》が通り、ジラルドの《一瞬/Blink of an Eye》でトークンは対処される。

《時間のねじれ/Time Warp》を使っていくパーディ。さらに《渦まく知識/Brainstorm》でドローを進める。ジラルドも《プリズマリの命令/Prismari Command》からの《渦まく知識/Brainstorm》。パーディはX=3の《サメ台風/Shark Typhoon》サイクリング。ジラルドもX=3の《サメ台風/Shark Typhoon》。

パーディは《終局の始まり/Commence the Endgame》で5/5のゾンビを生成。一方のジラルドは4/4の《サメ台風/Shark Typhoon》。ジラルドのターン終了時に《マグマ・オパス/Magma Opus》で仕掛けるパーディ。これは《記憶の欠落/Memory Lapse》されるが、戻された《マグマ・オパス/Magma Opus》が再び唱えられる。これにジラルドの《神秘の論争/Mystical Dispute》が刺さる。

ジラルドは《終局の始まり/Commence the Endgame》をプレイし、5/5のゾンビを4/4のサメと4/4のゾンビでブロックするが、パーディは2枚目の《終局の始まり/Commence the Endgame》をもっていた。ゾンビが巨大化し、一方的な戦闘になってしまう。

《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》には《記憶の欠落/Memory Lapse》をプレイするパーディ。ジラルドの《終局の始まり/Commence the Endgame》はチャンプブロックにしかならない。ジラルドの最後の《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》が《記憶の欠落/Memory Lapse》され、Match1をパーディが制した。

パーディ 1-0 ジラルド

Match2

Game1

ジラルドはダブルマリガンの開幕。《情報収集/Curate》し、《マグマ・オパス/Magma Opus》を捨てて宝物を生成する立ち上がり。

リソースの足りないジラルドは、やるしかないとばかりに《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》からの《マグマ・オパス/Magma Opus》を唱えるが、パーディの《記憶の欠落/Memory Lapse》が刺さる。ジラルドは仕方なく《渦まく知識/Brainstorm》を唱え、《焼けつく双陽/Sweltering Suns》をサイクリングする。

《サメ台風/Shark Typhoon》でX=4のサメを生成するパーディ。ジラルドは《プリズマリの命令/Prismari Command》からの《渦まく知識/Brainstorm》で5枚目の土地をようやく見つける。

《不屈の独創力/Indomitable Creativity》を唱えるジラルド。これを《プリズマリの命令/Prismari Command》で弾こうとするパーディ。ジラルドも《記憶の欠落/Memory Lapse》で喰い下がるが、パーディは2枚目の《プリズマリの命令/Prismari Command》をもっていた。ジラルドの《不屈の独創力/Indomitable Creativity》は不発に終わる。パーディのサメがゲームの終わりを近づけていく。

《プリズマリの命令/Prismari Command》で2枚引いたジラルドだが、カードを捨てる前に投了を宣言した。

Game2

ジラルドは一貫してサイド後に後手を選択する。《マグマ・オパス/Magma Opus》が宝物を生む。

X=2の《サメ台風/Shark Typhoon》でジラルドの場にサメが生まれる。パーディはお返しとばかりにX=3の《サメ台風/Shark Typhoon》。

《終局の始まり/Commence the Endgame》が7/7のゾンビを呼び、押せ押せモードのジラルド。パーディは《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で《マグマ・オパス/Magma Opus》を唱えようとするが、ジラルドの《記憶の欠落/Memory Lapse》。パーディも《記憶の欠落/Memory Lapse》。プリズマリが誇る芸術的呪文が通り、ジラルドの小さいトークンが一掃される。

《時間のねじれ/Time Warp》で追加ターンを得ようとするパーディ。ジラルドは《記憶の欠落/Memory Lapse》を構えていたが、パーディも《記憶の欠落/Memory Lapse》。《一瞬/Blink of an Eye》でパーディのサメを処理するが、追加ターンを与えてしまう。

ここで攻めたいパーディは《渦まく知識/Brainstorm》から《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で再びの《時間のねじれ/Time Warp》、《表現の反復/Expressive Iteration》と畳み掛ける。《危険な航海/Perilous Voyage》で最大の脅威だったゾンビトークンを除去し、《終局の始まり/Commence the Endgame》。3/3のゾンビがジラルドを襲う。さらに《終局の始まり/Commence the Endgame》を続け、トークンは8/8に膨れ上がる。しかしジラルドは《乱動への突入/Into the Roil》でゾンビを除去し、自分は《サメ台風/Shark Typhoon》で4/4のサメを生み出す。パーディの残りライフは少ない。

《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で《マグマ・オパス/Magma Opus》を唱えようとするジラルド。パーディは《神秘の論争/Mystical Dispute》で打ち消すが、目の前のサメがどうしようもない。《時間のねじれ/Time Warp》でも有効牌を引けず、ジラルドがゲームプランを見せつけた。

Game3

先手のパーディ、後手のジラルド。ともに土地を置き合う立ち上がり。パーディの4ターン目のエンドにジラルドが《プリズマリの命令/Prismari Command》を唱えて手札を回転させながら宝物を生成するが、パーディは《プリズマリの命令/Prismari Command》でその宝物を割りつつ自信の場に宝物を生む。

パーディが《終局の始まり/Commence the Endgame》を先行させる。《乱動への突入/Into the Roil》でゾンビこそ対処されるものの、パーディの手札は潤沢に。さらなる《プリズマリの命令/Prismari Command》で宝物を割りつつ、ドローを進める。

2枚の打ち消し呪文を構えながら《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》で《終局の始まり/Commence the Endgame》を再び唱えるパーディ。ジラルドは《記憶の欠落/Memory Lapse》で打ち消そうとするが、パーディはもちろん打ち消す。さらにジラルドの《渦まく知識/Brainstorm》に《神秘の論争/Mystical Dispute》を当てるが、ジラルドはここで《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》を超過! 《マグマ・オパス/Magma Opus》が2連発され、頭を抱えるパーディ。

しかし、パーディも《時間のねじれ/Time Warp》でターンを得て、《ミジックスの熟達/Mizzix's Mastery》超過で《マグマ・オパス/Magma Opus》2連発をお返し! 《マグマ・オパス/Magma Opus》の乱舞するド派手な勝負をパーディが制した。

パーディ 2-0 ジラルド

マジックは続く。

劇的な試合は終わり、2人とも、今大会の結果により、チャレンジャー・ガントレットに招待される。さらに勝ち上がれば、ライバルズ・リーグ、マジック・プロリーグも見えてくる。最高峰の戦いは、まだまだ続いていく。

ただ、それはまだ先の話。今このときは、ただただ優勝者を祝福しよう。

おめでとう、サム・パーディ!

サム・パーディ Win!